親不知の怖さ
親知らずの歯が痛くて、抜かなきゃならない状況になったのは、僕が25才の時だった。僕「抜かなきゃダメですか？」 医者「抜きたくないですか？でも、これ、腐ってますよ」僕「え？どこが？」 医者「分かり易く言うと、この根っこの部分。かなり奥ですから、放っておくと歯肉も危ないです」医者は3Dレントゲン写真を素早く見せてくれた。素早過ぎて、どこがどこなのかが僕には分からなかったが、ズンズンと重いハンマーで叩かれる様な痛みが脳髄を圧迫していたので、「はい、じゃあ、お願いします」と言わざる得なかった。それから、右奥歯の親知らずを抜歯するのに一時間かかったと思う。医者が下手なのか、彼の診断通り歯の根が腐っていたのか、歯根が曲がっていた親知らずは、一回では綺麗に抜歯する事ができず、何度も歯医者は、僕の口の中にプライヤーに似た工具を突っ込んでいた。麻酔が効いていたので痛みは感じなかったが、極めて気分が悪い。否、気分ではなく、これは恐怖だ。この医者は本当に信頼できるだろうか？もしかすると出血多量の失血死となるかも知れない。死なないにしても、歯の噛み合わせが悪くなってしまうか、顎の形が変わって人相が変わるかも知れない。そう思うと、この歯科医に来なければ良かったと思ってしまう。口を開けて椅子にしがみつく僕だったが、口腔内で湧き出る涎を吸い取る助手の胸が大きいのだけが僕の救いだった。結局、医者は、歯肉の奥で、粉々に砕けた親知らずの歯の残骸を摘まみ出す作戦に出た。
放っておく怖さ
時計を見ると、一時間以上経過していた。それから三日間、僕は痛み止めを離さず、少しずつ腫れが引いて行くのを、毎朝、毎晩、鏡で眺めていた。母が死んだ49日後の出来事でした。私は奥歯の親知らずが虫歯になっていました。初めはそれほど気になっていませんでしたが放って置くうちにどんどん痛みが増してきてしまいました。本当は親知らずは虫歯でなかったら放っておきたかったのですが虫歯のため抜歯をすることにしました。本来親知らずというのは虫歯ではなかったら抜かなくても良い歯のようです。私は虫歯になってしまった為、泣く泣く抜歯をすることにしました。治療はまず麻酔をしてからベンチを使ってぐいぐいと根元まで何度も回してから取りました。歯の根元はかなり深いらしくなかなかベンチを使って回しても取れませんでした。最後に先生が両手を使ってやっと取れました。結構な無理矢理とった感じがありましたので、私はおたふくかぜのように片一方だけのほっぺたが膨らんでしまいました。今年の夏に治療したのですが、夏なのにマスク着用でないと外に出られない程、腫れてしまいました。無理矢理ペンチを使ったためほっぺたが赤くなってそれがしばらく続いてしまいました。それが3ヶ月も続いてしまいました。1番辛かったのは真夏にマスクをしていたことです。口の周りが熱くて、マスクの周りが汗だくでした。私にはもう一つ親知らずがあります。その親知らずを虫歯にしたくないので、小さいブラシを使って奥歯も磨いています。
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