お子さんが歯を抜いた後、親御さんとしては、痛がらずに食事ができるか、傷が順調に治るかなど、心配なことが多いでしょう。子どもは大人と比べて、自分の状態を正確に伝えたり、食事の際に自分で注意したりするのが難しい場合があります。そのため、親御さんによる適切なサポートが非常に重要になります。まず、抜歯当日は、麻酔が完全に切れるまでは食事やおやつを控えさせるのが基本です。麻酔が効いていると、誤って唇や頬を噛んでしまい、大きな口内炎や傷を作ってしまうことがあります。麻酔が切れるおおよその時間は、歯科医師に確認しておきましょう。食事の際には、抜歯した側とは反対側の歯で、ゆっくりと噛むように声をかけてあげてください。また、ストローで飲み物を飲むのは、傷口の血餅を剥がしてしまう可能性があるため、コップから直接飲むように促しましょう。もし、お子さんが痛みを訴える場合は、無理に食べさせようとせず、歯科医師から処方された鎮痛剤があれば、指示通りに飲ませてあげてください。食欲がない場合は、栄養価の高いスープやスムージー、ゼリー飲料などで水分と栄養を補給するのも良い方法です。食事の後は、強いうがいは避け、刺激の少ないうがい薬や食塩水で、軽く口をゆすぐようにサポートしてあげましょう。親御さんとしては、お子さんの口の中の状態を時々確認し、出血が続いていないか、大きな腫れがないかなどをチェックすることも大切です。もし、異常が見られたり、お子さんが強い痛みを訴え続けたりする場合は、遠慮なく歯科医院に連絡し、指示を仰ぎましょう。また、お子さんが無意識のうちに傷口を指で触ったり、舌でいじったりしないように、優しく注意を促すことも必要です。歯を抜くという経験は、お子さんにとって不安なものです。食事の面だけでなく、精神的な面でも寄り添い、安心させてあげることが、スムーズな回復に繋がります。焦らず、お子さんのペースに合わせて、回復をサポートしてあげてください。