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親知らず抜歯後の食事、特に気をつけることは?
親知らずの抜歯は、他の歯の抜歯に比べて、腫れや痛みが強く出やすい傾向があります。特に、横向きに埋まっている(水平埋伏智歯)などの難抜歯の場合は、歯茎を切開したり、骨を削ったりする処置が必要になるため、術後の食事にはより一層の注意が必要です。まず、抜歯当日から数日間は、通常の抜歯後と同様に、柔らかく、刺激の少ない食事を心がけることが基本です。お粥や雑炊、柔らかく煮込んだうどん、ポタージュスープ、豆腐、ヨーグルトなどが適しています。しかし、親知らずの抜歯後は、開口障害(口が開きにくくなること)が起こりやすいため、スプーンで食べやすいものや、あまり口を大きく開けなくても食べられるものが望ましいでしょう。親知らずの抜歯後は、腫れが数日間続くことが一般的です。腫れがひどい場合は、食事が摂りにくくなることもあります。そのような時は、無理に固形物を食べようとせず、栄養価の高いゼリー飲料やプロテイン飲料、スムージーなどで水分と栄養を補給するようにしましょう。特に、ビタミンCは傷の治りを助ける効果があるため、果物や野菜のスムージーはおすすめです。ただし、酸味の強い柑橘類は傷口にしみることがあるので注意が必要です。また、親知らずの抜歯窩(抜歯した後の穴)は、食べカスが詰まりやすい場所でもあります。食事の後は、歯科医師から指示された方法で、優しく口をゆすぐことが大切です。強いうがいは、血餅を剥がし、ドライソケットの原因となるため厳禁です。親知らずの抜歯後は、感染のリスクも考慮する必要があります。免疫力を高めるために、バランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠をとることが重要です。アルコールや喫煙は、傷の治りを著しく遅らせ、感染のリスクを高めるため、絶対に避けましょう。歯科医師からは、抗生物質や消炎鎮痛剤が処方されることが多いので、指示通りに必ず服用してください。食事の際に気をつけることとして、抜歯した側とは反対側の歯で噛むのはもちろんですが、食べ物が傷口に直接当たらないように、一口の量を少なくし、ゆっくりと時間をかけて食べるようにしましょう。熱いものや辛いもの、硬いものは、腫れや痛みを悪化させる可能性があるため、少なくとも1週間程度は避けるのが賢明です。