印象が良い歯医者の言い回し

2026年1月
  • エラの痛みは筋肉の凝りが原因かもしれない

    知識

    フェイスラインのエラの部分を押した時に感じる鈍い痛み、その正体は多くの場合、物を噛むときに使う「咬筋」という筋肉の過剰な緊張、いわゆる「凝り」が原因です。咬筋は、こめかみから下顎の角、つまりエラの部分にかけて付着している非常に強力な筋肉で、食事や会話の際に顎を動かす中心的な役割を担っています。しかし、この筋肉は私たちが意識していない間にも、大きな負担にさらされていることがあります。その最大の原因が、睡眠中の歯ぎしりや、日中に集中している時などに無意識に行っている「食いしばり」です。本来、上下の歯が接触している時間は一日の中でもごくわずかですが、強いストレスや緊張、あるいは特定の作業に集中する癖があると、長時間にわたって歯を強く噛みしめ続けてしまいます。これは、言わば顎の筋肉で常に筋力トレーニングをしているような状態であり、咬筋が過労状態に陥り、硬く凝り固まってしまうのです。この凝り固まった筋肉が、血行不良を引き起こし、痛みや重だるさといった症状として現れます。指でエラのあたりをぐっと押してみて、ゴリゴリとした硬さを感じたり、他の部分よりも強く痛みを感じたりする場合は、咬筋が凝っている可能性が非常に高いと言えるでしょう。この症状は、頭痛や肩こり、首の凝りを併発することも少なくありません。なぜなら、頭部から首、肩にかけての筋肉は互いに連動しているため、咬筋の緊張が他の部位にも波及しやすいからです。もし、朝起きた時に顎が疲れている感じがする、日中にふと気づくと歯を食いしばっている、といった自覚があるならば、そのエラの痛みは、あなたの体が発している疲労のサインなのかもしれません。