知識
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フェイスラインのエラを押すと痛いのはなぜ?
ふと自分の顔に触れた時、フェイスライン、特にエラの部分を押すとズキンとした痛みを感じ、不安になった経験はありませんか。この症状は、多くの人が一度は経験する可能性のある身近なトラブルですが、その原因は一つではなく、様々な要因が考えられます。最も一般的な原因として挙げられるのが、顎を動かす筋肉、特に「咬筋」と呼ばれる筋肉の過度な緊張や疲労です。無意識のうちに行っている歯ぎしりや日中の食いしばりの癖は、この咬筋に絶えず大きな負担をかけ続け、筋肉が凝り固まってしまいます。その結果、筋肉痛のような鈍い痛みが生じ、指で押すと圧痛として感じられるのです。また、顎の関節そのものに問題が生じている「顎関節症」の可能性も考えられます。口を開け閉めする時にカクカクと音が鳴る、口が大きく開けられないといった症状と共に、顎の関節周辺、つまりエラのあたりに痛みが出ることがあります。さらに、耳の下から顎にかけてのエリアには、リンパ節や唾液腺が集中しています。そのため、風邪やウイルス感染などによってリンパ節が腫れたり、耳下腺炎や顎下腺炎といった唾液腺の炎症が起きたりした場合にも、エラの部分にしこりのようなものを感じ、押すと痛むことがあります。この場合は、発熱や体のだるさなど、全身的な症状を伴うことが多いのが特徴です。その他にも、親知らずが横向きに生えて周囲の組織を圧迫している、あるいは虫歯や歯周病が進行して顎の骨にまで炎症が及んでいるといった、歯が原因のケースも少なくありません。このように、エラを押した時の痛みは、単純な筋肉の凝りから、関節、リンパ、歯の問題まで、多岐にわたる原因が潜んでいる可能性があるのです。