あれは数年前のことです。下の親知らずを抜歯したのですが、その後、経験したことのないような激しい痛みに襲われました。それが、いわゆるドライソケットだったのです。今思えば、ドライソケットになりやすい人の典型的な行動を、私はいくつもしてしまっていたと反省しています。まず、私は当時、喫煙者でした。抜歯後、歯科医師からは「しばらくタバコは控えてくださいね」と何度も言われていたにも関わらず、「一本くらいなら大丈夫だろう」と甘く考えて、抜歯当日の夜から吸ってしまったのです。これが最大の過ちだったと痛感しています。タバコの煙が傷口に良くないことはもちろん、吸い込む力で血餅が剥がれてしまったのかもしれません。そして、抜歯後のうがいについても、私は少し神経質になりすぎていたかもしれません。食べかすが残るのが嫌で、強めに何度もぶくぶくうがいをしていました。これも、せっかくできかかっていた血餅を洗い流してしまう行為だったのです。歯科医師からは「優しくゆすぐ程度に」と言われていたのに、その指示を守れませんでした。さらに、抜歯当日は安静にしているべきところを、少し無理をして仕事に出かけてしまったことも影響したかもしれません。体が疲れていると、やはり傷の治りは遅くなるのでしょう。ドライソケットの痛みは本当に強烈で、鎮痛剤もあまり効かず、食事もろくに摂れませんでした。数日間、夜も眠れないほど苦しみ、結局、歯科医院で洗浄と軟膏を詰めてもらう処置を何度か受けることになりました。もし、あの時、歯科医師の指示をきちんと守り、禁煙を徹底し、安静に過ごしていれば、あんなつらい思いをしなくて済んだのではないかと、今でも後悔しています。この経験から、歯科治療後の注意点は本当に大切だと身をもって学びました。これから抜歯をされる方、特にドライソケットになりやすいと言われる条件に当てはまる方は、私の失敗談を反面教師にして、術後のケアを怠らないようにしていただきたいと心から願います。
私のドライソケット体験談と反省点