歯医者さんの初診、一体どのような流れで進んでいくのでしょうか。初めての歯科医院や久しぶりの受診だと、勝手がわからず不安に感じることもあるでしょう。ここでは、一般的な歯科医院における初診の流れを、ステップごとに分かりやすく解説します。まるで一日体験するような気持ちで、イメージを膨らませてみてください。まず、予約した日時に歯科医院に到着したら、受付で名前を告げ、健康保険証や各種医療証を提出します。この時、問診票の記入を依頼されることがほとんどです。問診票には、現在の症状、既往歴、アレルギー、服用中の薬、生活習慣などを記入します。できるだけ正確に、詳しく記入することが、後の診断や治療計画に役立ちます。書き方が分からない項目があれば、遠慮なく受付のスタッフに質問しましょう。問診票の記入が終わると、待合室で順番を待ちます。名前が呼ばれたら、診察室へと案内されます。診察台に座ると、まずは歯科医師または歯科衛生士から、問診票の内容に基づいて、より詳しく症状や希望、不安なことなどを聞かれます。これを「カウンセリング」や「医療面接」と呼ぶこともあります。ここでは、遠慮せずに自分の言葉で伝えましょう。例えば、「いつから痛むのか」「どのような時に痛むのか」「過去に歯科治療で怖い思いをしたことがあるか」「治療に対してどのような希望があるか」など、具体的に話すことで、歯科医師も状況を把握しやすくなります。次に、お口の中の状態を把握するための検査が行われます。まずは「視診」で、歯や歯茎の状態、虫歯の有無、詰め物や被せ物の状態などを目で見て確認します。必要に応じて、ミラーや探針(先の尖った器具)などを使って、より詳しく調べていきます。さらに、診断の精度を高めるために、「レントゲン撮影」が行われることが一般的です。レントゲン写真からは、肉眼では見えない歯の根の状態や、顎の骨の中の病変、隠れた虫歯などを発見することができます。その他、歯周病の検査(歯周ポケットの深さを測るなど)や、お口の中の写真を撮影することもあります。検査が終わると、歯科医師から検査結果の説明があり、現在の口の中の状態、考えられる病名、そして今後の治療方針などについて話があります。もし、治療が必要な場合は、どのような治療法があるのか、それぞれのメリット・デメリット、治療期間や費用などについても説明があるでしょう。