デンタルフロスと並んで、歯と歯の間の清掃に効果的なアイテムが「歯間ブラシ」です。特に、歯と歯の隙間が比較的広い方や、ブリッジ治療をしている方、歯周病で歯茎が下がってきている方にとっては、歯ブラシだけでは届かない部分のプラークを効率的に除去するための強力な味方となります。しかし、歯間ブラシは種類もサイズも豊富で、どれを選べば良いのか、どう使えば効果的なのか、迷ってしまう方も少なくないでしょう。適切な歯間ブラシを選び、正しく使用することで、歯間虫歯や歯周病の予防効果を格段に高めることができます。まず大切なのは、自分の歯間の隙間に合ったサイズを選ぶことです。サイズが小さすぎると清掃効果が十分に得られず、逆に大きすぎると歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があります。初めて使用する場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談し、適切なサイズを選んでもらうのが最も確実です。歯間ブラシには、主に「I字型」と「L字型」の2つのタイプがあります。I字型は前歯の歯間に使いやすく、L字型は持ち手が曲がっているため奥歯の歯間にも挿入しやすいという特徴があります。ご自身の使いやすいタイプを選ぶと良いでしょう。材質も、ワイヤータイプとゴムタイプがあります。ワイヤータイプは清掃効果が高いとされていますが、使い方によっては歯茎を傷つけやすい面もあります。ゴムタイプは比較的歯茎に優しく、マッサージ効果も期待できますが、耐久性はワイヤータイプに劣る場合があります。使用する際は、歯間ブラシを歯と歯の間にゆっくりと挿入し、前後に数回動かしてプラークを除去します。このとき、力を入れすぎたり、無理にねじ込んだりしないように注意が必要です。特にワイヤータイプのものは、ワイヤーを曲げずにまっすぐ挿入することが大切です。使用後は、歯間ブラシをよく水洗いし、乾燥させて保管しましょう。ブラシ部分が摩耗したり、ワイヤーが曲がったりしたら、早めに交換することが推奨されます。歯間ブラシをいつもの歯磨きに加えることで、歯ブラシだけでは約6割程度しか除去できないと言われるプラークを、8割から9割程度まで除去できるようになると言われています。これにより、歯間虫歯のリスクはもちろん、歯周病の進行を抑える効果も期待できます。
歯間ブラシ選び方使い方で虫歯予防効果増