歯医者さんに行くのは、何度経験しても少し緊張するという方は少なくないでしょう。特に、初めての歯医者さんや、久しぶりの受診となると、「何を持って行けばいいの?」「何を話せばいいの?」と不安に思うかもしれません。しかし、事前にしっかりと準備をしておけば、当日の緊張も和らぎ、スムーズに診察を受けることができます。まず、初診の際に必ず必要となる持ち物は、「健康保険証」です。保険診療を受けるためには必須ですので、忘れずに持参しましょう。もし、保険証を忘れてしまうと、その日は全額自己負担となり、後日保険証を持参して精算手続きをする必要が出てくるなど、手間が増えてしまいます。また、各種医療証(高齢受給者証、乳幼児医療証、障害者医療証など)をお持ちの方は、そちらも忘れずに持参してください。次に、現在服用しているお薬がある場合は、「お薬手帳」または薬の現物、あるいは薬剤情報提供書など、薬の内容がわかるものを持って行きましょう。歯科治療では、麻酔薬や処方薬を使用することがあり、他の薬との飲み合わせや、持病との関連で注意が必要な場合があります。歯科医師が安全に治療を進めるために、正確な服薬情報は非常に重要です。特に、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している場合や、骨粗しょう症の治療薬(ビスフォスフォネート製剤など)を使用している場合は、抜歯などの外科処置に影響が出ることがあるため、必ず申告するようにしてください。そして、意外と大切なのが「問診票を記入するための時間と心構え」です。初診の際は、受付で問診票の記入を求められることがほとんどです。問診票には、現在の症状、過去の病歴、アレルギーの有無、服用中の薬、生活習慣(喫煙、飲酒など)、妊娠の可能性(女性の場合)など、様々な項目があります。これらの情報は、歯科医師が正確な診断を下し、安全で適切な治療計画を立てるために不可欠です。予約時間の10分から15分前には到着し、落ち着いて丁寧に記入するようにしましょう。もし、事前に歯科医院のウェブサイトなどから問診票をダウンロードできる場合は、自宅でゆっくりと記入してから持参するのも良い方法です。